伏在型
側枝型
網目状
クモの巣状
下肢静脈瘤は足の血管の病気です。上記の4つに分類されます。症状としては足のむくみやだるさ、こむら返りなどが見られます。
進行していくにつれ、血管が浮き出てきたり、ぼこぼこと膨らんできます。良性の病気ではありますが、放っておいても自然治癒することがなく、徐々に悪化していきます。
重症化すると、足の皮膚が変色したり、潰瘍が出来てしまい、見た目的にも大きな影響を及ぼします。
足の血管には血液の逆流を防ぐための弁が存在しております。この弁が、何らかの原因により壊れてしまうことで、血液が逆流し、血液がうっ滞します。その滞った血液が瘤のように膨らむものが下肢静脈瘤です。
加齢に伴い血管が弱くなり、弁が壊れやすくなります
妊娠・出産の経験がある方
調理師や販売員など
立ち仕事をしている方
親族に下肢静脈瘤の
患者さんがいる方
傷が目立たない・出血が少ない
低侵襲な血管内焼灼術
血管内焼灼術は下肢静脈瘤に対する新しい治療法です。膝の内側やふくらはぎにカテーテルという細い管を挿入し、血管(静脈)の内側から高周波の熱を利用して焼灼します。焼灼された血管は時間をかけて体内に吸収されていきます。この治療のメリットは、切開をせずに針を刺すだけなので、傷痕も2mm程度と小さく、ほとんど目立ちません。また術後の出血や痛みも従来の手術に比べ少なくなっています。
治療法 | 1割負担 | 3割負担 |
---|---|---|
ストリッピング手術 | 約11,000円 | 約33,000円 |
硬化療法 | 約2,500円 | 約5,000円 |
高周波治療 | 約15,000円 | 約45,000円 |
当院の治療は、全て入院不要の日帰り手術です。手術を受けたその日にうちに帰宅ができ、時間的拘束が少なく、入院に対するストレスもありません。そのため、お仕事や家事が忙しく、なかなかお時間の都合がつかない方でも安全に治療ができます。また入院費がかからないことから、日帰り手術は医療費の削減にもつながることもメリットです。
当院で行う治療はすべて健康保険に適応となります。血管内焼灼術はもともと自費診療として行われてきましたが、2011年より厚生労働省に認可され保険診療となりました。当院で使用している高周波治療器は2014年に認可された最新のものです。切開をせずに治療が可能で、身体への負担も従来の手術よりも軽減されております。
軽度の下肢静脈瘤は硬化療法という注射による治療も効果的です。手術とは違い、外来で受けることも可能です。クモの巣・網目状静脈瘤に対して有効な治療方法です。
血管外科医による下肢血管の超音波検査を行って、静脈瘤の原因部位を確認し、深部静脈を観察した上で、深部静脈血栓症の有無をチェックして診断します。
下肢静脈瘤の病態、最適な手術術式、麻酔、リスクなどをわかりやすく、丁寧にご説明した上で、補助療法として状態に合った弾性ストッキングを処方します。
手術を希望される場合には、スケジュールを決定してご予約いただき、心電図、胸部X線、採血といった術前検査を行います。術前検査に関して、紹介元からのデータをご持参されていたり、健診結果をお持ちいただいた場合には、そちらを参考にすることもあります。手術日決定にスケジュール調整が必要な場合には、改めてご予約いただくこともできます。
ご予約いただいた少し前にご来院いただき、受付にお声掛けください。手術前に簡単な診察と問診を行います。
手術自体の所要時間は約30分程度です。その後、1時間ほどお休みいただいてからのご帰宅となります。
通院スケジュールは、翌日に傷のチェックと弾力包帯の解除を行います。
1週間後に再度いらしていただき、下肢や傷の状態をチェックします。
約3週間後にも再診していただき、下肢の浮腫が消失しているかなど状態を確認します。必要があればその後、2週間に一度、追加の硬化療法を数回行って終了です。
また、再発を防ぐために弾性ストッキングの着用もおすすめしております。